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【対策2】指標値がリアルタイムで確認できるモニタリングシステムを開発する | 「戦略実行4STEP」E(戦略実施)段階

【対策2】指標値がリアルタイムで確認できるモニタリングシステムを開発する

戦略を本気で実行するための独自ワークフレーム「戦略実行4STEP」を説明いたします。
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戦略実行4STEP | 戦略を本気で実行するための独自フレームワーク

日々、戦略指標値を向上させるために業務を行い、その結果を社員の評価にも連動させるのですから、肝心の戦略指標の値をリアルタイム(日単位)でモニタリングするシステムを用意することが必要になってきます。

さて、「モニタリングシステム」とは言っても、中小規模の企業であれば、エクセルなどの表計算アプリケーションで十分に対応可能です。

「【STEP1】S(戦略策定)段階」の「対策2:全社横断的に適用できる戦略指標を1つ設定する」の項で、サービス利用者の属性・価値享受状況が把握できているかどうかを切り口として、サービスを下記のとおりA・B・Cの3タイプに分類しました。そして、戦略指標としては、各タイプの価値基準をクリアした人数を設定しています。

タイプ利用者属性の把握価値享受状況の把握サービスの例価値基準のタイプ
A:利用状況把握型資格学校、投資信託、ソーシャルゲーム、SaaSサービス実際の価値享受状況
B:利用者特定型ホテル、雑誌定期購読、旅行会社、会員カードのあるスーパー利用者アンケート(全数調査)結果で代用
C:利用者不特定型飲食店、駅の売店、スキー場利用者アンケート(サンプリング調査)結果で代用

ということは、価値基準をクリアした人数のデータを、表示させるシステム(エクセルファイルでもよい)を作ればよいだけです。

たとえば、タイプAの場合、利用者のサービス利用状況を管理しているシステムがあるでしょう。投信会社であれば当然利用者の利用状況はシステムで管理されているでしょうし、ピアノ教室であればITシステム化はされていないかもしれませんが講師のノートなどでは管理されているでしょう。

ITシステム化されていれば、それと連動して、戦略指標値をモニタリングできるシステムを構築すればよいでしょう。ITシステム化されていない場合は、新たにサービス利用管理機能を含めた戦略指標モニタリングシステムを開発してもよいですが、単に戦略指標モニタリングシステムだけを開発し、サービス利用状況は、手動で入力することにしてもよいでしょう(ただし、この場合、手動入力は徹底して行う必要があります)。

また、タイプB、Cの場合は、戦略指標としてアンケート結果を使っています。アンケートをITシステムによって実施していればそのシステムと連動すればよいですし、紙のアンケートの場合は、ピアノ教室の場合と同じように、手動で入力すればよいでしょう。

戦略指標は個人の業務や評価に結びつけますので、会社全体での指標値だけでなく、担当者ごとの指標値も集計できるような設計としておくことが重要です。 戦略指標モニタリングシステムに関しては、エクセルで始めることも可能ですが、データ管理の容易さや拡張性を考えるとアクセスなどのデータベースアプリケーションを使ったほうがよい場合もあるでしょう。

また、もう少ししっかりと作り込む場合や、社外からのアクセスも想定するのであれば、WEBアプリケーションとして構築することになるでしょう。

 ユアスト 江村さん

ユアスト 江村さん

WEBアプリケーションの開発というと、費用面、労力面で大変そうですが、現在ではクラウド技術を使ったSaaS(初期投資不要で利用量に応じた課金の場合が多い)も数多く提供されており、比較的低コスト、短期間で利用を開始できますので、中小規模の会社にも使いやすい状況になってきているといえます。

次回予告:対策

次回も対策の続きです。

【対策3】日報を使い戦略指標を追求すべくマネジメントを行う | 「戦略実行4STEP」E(戦略実施)段階