仕事にはプライドを持って取り組むべきかどうか、プライドが邪魔をすることは本当にないのか?
ではさっそく、今回の質問です。
仕事にはプライドを持って取り組むべきかどうか、プライドが邪魔をすることは本当にないのか?
さすらいのサラリーマン
どちらかというと、プライド(=こだわり)を持って仕事をすべきだと考えています。なぜなら、複雑な仕事であればあるほど、強い信念がないと完遂できないと思うからです。
しかしながら、そんなプライドが邪魔をして、非効率的であったり、本当の意味で顧客の要求に応えられていないのではと思う瞬間があります。
という、さすらいのサラリーマンさんからの質問ですね。
答えていきましょう。
顧客のタイプにあわせよう
下記のとおり、顧客が、自分のプライドを認めてくれるのか否かによって結果が変わってくると思います。
(自分の対応→) (顧客↓) | プライドに従い こだわったアウトプット | プライドを捨て 顧客に媚びたアウトプット |
プライド部分を認めてくれる | ◎ 素晴らしい。次回もお願いしたい。 | △ まあ合格だけど本当はもっと期待していた・・・ |
プライド部分に興味なし | × はあ? やれっていったことだけやればいいんだよ | ○ まあこんなもんだろう |
上段の「プライド部分を認めてくれる顧客」であれば、ぜひプライドに従いこだわったアウトプットを出したいですね。
一方、「プライド部分に興味がない顧客」であれば、こだわると、手間はかかるのに評価はしてもらえず、場合によっては逆効果になりかねません。
ですので、顧客のタイプがわかっているなら、それに合わせた対応をするのが得策です。
そして、顧客にしたいのは上段のプライド部分を認めてくる人たちです。
この人たちはリピーターになってくれるかもしれないし、他のお客さんにクチコミしてくれるかもしれません。
下段の人たちは、おそらくリピーターにはなりません。
ただ悪いクチコミをされても困るので、左下の「×」よりも、右下の「○」のような対応のほうがむしろ賢いのではないでしょうか。
ユアスト 江村さん
顧客のニーズを掴むと同時に、「顧客のタイプ」もしっかりと把握することが大事ということですね。
顧客のタイプがわからない場合はどうすればいいか
顧客タイプがわからないのであれば、
「上段の上顧客かもしれないので、まずはプライドを発揮してみて、
実は下段の顧客だったことが判明すれば、そこそこのアウトプットで終わりにする」
といった対応がよいのではないかと思います。
基本は顧客のタイプを判断し、それにあわせたアウトプットを出し、
下段の顧客に対してはほどほどにつきあい、上段の顧客を増やしていくのが有効な戦術かと思います。
顧客が発注先を選ぶ権利を持つのと同じように、企業側にも顧客を選ぶ権利があります。
しかし、あなたの仕事は受けませんとはなかなか言えません。
そこで、顧客を選ぶ権利の行使手段として、プライドを使い分けてはいかがでしょうか。
プライドを使い分ける
ビジネスの大前提は、継続的に活動するための資金を確保することです。リピーターなど上段の客が増え、十分に食っていける状態であれば、ぞんぶんにプライドを発揮できます。
一方、全体的に仕事量が足りてないような場合は、下段の顧客の仕事もしていかなくてはならないはずです。
そのためには、プライドを犠牲にしなくてはならない場面(表の右下)もあるでしょう。
つまり、自分のビジネスの状況を見ながら、プライドの発揮度合を調整するのが現実的だと思います。
ユアスト 江村さん
なお、極端な例として、プライドの塊と考えられる芸術家の場合でも、パトロンや顧客を確保して食っていくためには、
それらの人の期待に沿うよう、ある程度はプライドを犠牲にしているのではないかと思います。
私は芸術家ではないので、あくまで推測ですが・・・