コラム

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published 2023.03.15 / update 2023.04.12

お客様と従業員、どちらが大事?

お客様と従業員 どちらが大事?

当社のお客様企業の社長さんと、従業員とお客様のどちらをより大切にすべきかという話になりました。

経営方針を明文化しており、お客様の利益の最大化や、従業員の物心両面の幸せ、社会への貢献などを目指すことを盛り込もうとしています。
その際、お客様と従業員のどちらを先に書くべきか迷っています。
従業員とお客様のどちらをより大切にすべきでしょうか

なかなか悩ましい問題かもしれませんね。

ビジネスの起点はお客様

ビジネスの世界では、お客様は神様と言われることがあるほど、お客様は大事な存在です。
神様というのは言い過ぎで、中には、商品や会社・従業員に対して理不尽なクレームを言ってくる人もいるかもしれませんが、ビジネスの起点はやはりお客様にあるように思います。

どんなに素晴らしい商品・サービスを開発しても、それに価値を認めてくれて、
対価を払ってくれるお客様がいなければ、ビジネスは成立しません

ビジネスの世界を、経営者・従業員・お客様の3要素だけから構成されていると単純化し、どの要素が欠けたらビジネスが成立しないかと考えてみます。
当たり前の話ですが、お客様がいなければ、売上は0ですのでビジネスは成立しません。

一方、やや乱暴かもしれませんが、従業員がいなくても経営者が実務を行い、
お客様に商品・サービスを提供すれば、ビジネスは成立します。
これは必ずしも特殊な例ではなく、創業したての会社は基本的にこのパターンになるかと思います。

ちなみに、「経営者は飲んでばかりで何もしていない。経営者がいなくても自分たちだけで会社は回せる。」と従業員から思われている会社も少なくないかもしれませんが、多くの経営者は経営の仕事をしています。
1ヶ月くらいでしたら経営者がいなくても会社は回るかもしれませんが、
経営者が欠けたら(代行する人がいなければ)、中期的には会社はバラバラとなり空中分解するでしょう。

従業員も大切に

一方で、いくらお客様が大事とはいっても、商品やサービスをお客様に提供するのは従業員ですので、会社が従業員を大事にしなければ、その気持ちは商品・サービスを介して、お客様に伝わることになります。
結果的に、お客様に良質な商品・サービスを提供できいないことになり、お客様も大事にできなくなってしまいます。
ですから、従業員を大事にしない経営はありえないと考えられます。

また、従業員に対して理不尽な要求を突き付けてくる顧客(お客様とは呼びたくないですが)もなかには存在します。当然、そのような場合は、全力で従業員を守る必要があるでしょう。

ただし、過度に従業員を大事にしようとすると、従業員の勘違いや慢心につながる恐れもあります。
自分たちの利益ばかりを守ろうとし、お客様への対応が二の次になってしまう場合もあるでしょう。
そうなってしまっては、お客様も離れてしまい、最終的には従業員の雇用も守れなくなるかもしれません。

従業員には、お客様を大切にするということを理解してもらい、その上で、従業員を大切にするべきだと考えます。

従業員はお客様に商品・サービスを提供するとともに、
企業という組織を利用していろいろな経験を積み、成長することができます。
従業員の中には、転職したり起業したりする人も出てくるかもしれませんが、
それは社会、世の中をよりよくすることにつながります。
よい人材を輩出するということは、企業にとって大事な役目の一つでしょう。
まさに、会社は公器と思います。

Answer:お客様を大切に。そして、お客様を大切にできる社員を、お客様に負けないくらい大切にしよう。

そもそもビジネスが成立しなくなるので、最も大切にしなくてはいけないのはお客様と言ってよいと思います。
ただし、お客様を大切にできる社員を、お客様に負けないくらい大切にする必要もあるのではないでしょうか。

記載する順番という意味では、まずお客様、その次に従業員でよいのではないでしょうか。

 ユアスト 江村さん

ユアスト 江村さん

なお、従業員を大切にするためには、きちんとした人事評価制度を作ることが重要です。
当社の「中小企業向け シンプルな人事評価制度」は、従業員のモチベーションを高め、成長してもらうための仕組みとも言えますので、ご興味があればこちらもご覧ください。

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